高齢者とのコミュニケーションのコツ

特別養護老人ホームとは、公的に運営されている介護保険施設です。要介護3以上の高齢者で終の棲家として24時間の介護サービスの提供を行います。看取りの受け入れはもちろん、認知症患者の受け入れも可能なため、多くの入居希望者がいます。介護士のなかには、利用者とのコミュニケーションが取りにくく、仕事が難しいと感じる方もいるようです。重度認知症患者や寝たきりとなった高齢者とは意思疎通が図りにくく、利用者本位の介護が出来ないと悩むケースも見られます。人それぞれの症状があるため、臨機応変な対応も難しいと感じる介護士もいる事でしょう。

介護の基本としては、利用者に寄り添った対応を行う事です。家に帰りたいという利用者と一緒に帰り支度を行いながら、孫や家族の話を聞くなど会話を交わす事で、落ち着きを取り戻してもらう事も技術の一つとなります。相手の言葉を復唱するかのようにオウム返しをする事で、言葉の意図が伝わっていると利用者が感じるようになります。結果的にコミュニケーションが取りやすくなるのでおすすめです。

コツとして覚える事は「介護士が会話で解決に導くことは出来ない」という事です。「自宅には帰れない」「お財布はもともと持っていない」と事実を伝えても、理解できないケースがあります。聞き上手になり、相手の話を傾聴する事をおすすめします。言葉を促すような質問や、話を繰り返して相手の気持ちに寄り添うことでコミュニケーションを取って行きましょう。